シロバナタンポポ【きく科タンポポ属】
 暖流が岸を洗う南房総。
 真冬にもタンポポやスミレの花が絶えることはありません。でも、その頃の野草たちは丈もずっと低く、ジッと陽光の春を待っています。
 暑さ寒さも・・・の彼岸の声とともに、待ちかまえていたかのように伸び上がり、次々に花開きます。

 このシロバナタンポポ。この寺の近く以外、南房総では殆ど見かけない、珍しい野草といえます。それに近ごろは、西洋渡りのタンポポばかり目立ち、在来のカントウタンポポは絶滅したかと思うほど目に付きません。
 そのような中で、このシロバナタンポポだけは、もともと数が少ないながら、絶えることなく咲き続けています。

 尤も、いがりまさし氏の『野草のおぼえ方』上(小学館)によると、西日本ではタンポポといえばシロバナタンポポをいうくらい、ポピュラーなものだそうです。

撮影03/03/23 白浜町

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